2012年12月23日日曜日

学校歯科健診の問題

2012年12月22日に千葉県某市から女子中学3年生が来院しました。
彼女は、2012年1月にも私の医院にメインテナンスで来院していますが、今回は、学校歯科健診のお知らせを持って来院しました。その内容をみてびっくり。
春の学校歯科健診に比べて今回(秋)の歯科健診でむし歯が進行したとありました。
1月と今回の写真を比較して、変化はありませんし、切削治療をする必要はありません。
う蝕治療について、切削修復に対する給付が中心の現行の保険制度と学校歯科健診が、本来、健全歯として生涯にわたって機能できる歯を大幅に減少させているのは事実でしょう。






2012年10月7日日曜日

地域センターにおけるICDASの取り組み 2012年9月日本障害者歯科学会総会

2012年の日本障害者歯科学会総会(札幌)で神戸市立こうべ市歯科センターにおけるICDASの活用がポスター発表されました。発表していただいた藤田さん、高木先生、関係者の皆様、ご苦労様でした。関係者のご厚意で以下にポスター発表の内容を掲載いたします。

















2012年9月10日月曜日

FDI Global Caries Initiative

FDI Global Caries Initiative

http://www.globalcariesinitiative.org/



FDIは日本歯科医師会の世界版で、各国の歯科医師会が参加する団体です。
このFDIが Global Caries Initiative という活動を行っています。詳細については、

http://www.globalcariesinitiative.org/website/Support-the-future/Why-the-Global-Caries-Initiative.html

このサイトに Online Courses があり、その中の Temple University courses に、このブログ8月28日に紹介した、Appropriate Caries Care for the 21st Century! のライブ動画が整理して紹介されています。


見るには、登録が必要ですが、費用はかかりません。住所と名前、メールアドレス、パスワードを登録します。登録はここから、


赤い☆印のところに入力すればOKです。

9月10日現在、一番下の動画だけが未公開ですが、他はすべて見ることができます。
3つ目のPittsの動画の18分33秒に日本ヘルスケア歯科学会の取り組みのスライドがでてきます。


2012年9月9日日曜日

ICDASの診査手順


ICDASの診査手順です。
ICDASのサイトにあるe-learningをPC上で録画して日本語の説明を加えました。
このe-learningは英語、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語がありますが、日本語はありません。診査の手順は大事ですので、著作権上は問題があるかもしれませんが、このように方法としたことをご了解ください。


YouTubeから直接見る場合は、


2012年9月4日火曜日

A. Ismail によるICDAS講演

FDI Global Caries Initiative のサイトにA. Ismail 先生の講演があります。
2009年のものですが、スライドと演者がはっきりしていますので、見やすいです。講演時間は約40分です。

http://www.globalcariesinitiative.org/article/RIO-2009-~-The-Current-Status-of-the-International-Caries-Detection-and-Assessment-System-(ICDAS)/



このFDI のサイトでは Online Course があり、今後充実していくようです。


2012年8月28日火曜日

Appropriate Caries Care for the 21st Century!

ICDASを取り入れた臨床についてのConference が2012年5月29日から31日まで、USAのフィラデルフィアにあるTemple Unversity で開催されました。その時の、ライブ映像と資料が公開されています。



ライブ映像とハンドアウト資料は、

写真はスライドショーになっています。
ライブ映像は、写真下のグリーンのボタンがあるところです。クリックしてから少し時間がかかるようです。高速バージョンをクリックします。それぞれが2時間ほどの映像になっていて、プレゼンターとスライドを見ることができます。

Pitts先生のICDASについてのプレゼンは、29日のAfternoon Session 2:45の2番目です。
ICDASについて最新の情報が20分程によくまとめられています。
なんとこの中で、日本ヘルスケア歯科学会の取り組みが紹介されています。

映像(自宅のモニターを録画したので画質がよくありませんが)


大きく見たい方は、

以下のように紹介されています。

You should know that practitioners in Japan, have adopted that framework and there is a group of practitioners in private practice who have got a very nice comprehensive system where ICDAS clinical visual and radiographs are at the core of what they do.
They use cariogram for risk assessment, a lot of patient-communication and behavior modification very happy patients, lots of health very productive, profitable practice.


このConferenceをもとにして、ICDASを取り入れたカリエスマネジメントの本が来年発刊されるのではないかと思います。

30日のAfternoon SessionのSvante Twentmanのプレゼンは、Caries Risk Assessment についてでとてもよい内容だと思います。

それにしてもこの場に、日本人が一人もいないのが残念です。

2012年8月26日日曜日

「 ICDASⅡ 」は「 ICDAS 」へ 2012 ORCA参加報告

2012年のORCAは、6月にブラジル、リオデジャネイロ近郊の Cabo Frio(リオからバスで3時間のリゾート地)で開催されました。
今年も、昨年同様に、N.Pitts 先生とICDASに関して話をする機会を得ました。

Cabo Frio の学会開催のホテルで

ICDASの表記が「ICDASⅡ」から「ICDAS」となった。

ICDASは当初、「ICDAS」でスタートしその後コードの変更により「ICDASⅡ」にバージョンアップしていましたが、今後は変更しないと決定したので、バージョンアップの途中のイメージと取られるのを避けるために、今後は「ICDAS」と表記することになりました。


ICDASの臨床での導入状況について

UKでは、導入に向けて準備をしているが臨床評価が必要で、その作業を進めているので、結果が出るまで数年かかりそう。メキシコ、コロンビアが歯科医師会と大学が連携して積極的で、導入に向けて動いている。インド、中国もそれに続いている。

・来年、ICDASについて臨床的な本の発行を予定している。


・日本ヘルスケア歯科学会の活動を報告

私からは、この1年間のヘルスケアでの活動状況やNHKで取り上げられたことも報告しました。

・ポスター発表

2011年秋に5つの歯科医師会の協力をいただいて実施した「日本の一般開業医へICDASを取り入れたカリエスマネジメント導入の問題点」についての調査結果をポスター発表しました。


ポスターディカッションに質問にきてくれた日系ブラジル人歯科医師のC. Murakami
先生です。彼女は、サンパウロ大学出身の小児歯科専門医で、日本に来日しアメリカンスクールに通い、日本で矯正治療を受けた経験があるそうです。
2011年にはCaries Res. にもErosionについての研究を書いています。



とても優秀な先生で、帰りのバスでもブラジルの歯科事情やお土産についていろいろと教えて頂きました。(会話は英語です)


ORCAでは、ポスター発表すべてについて、2分間のプレゼンと4分間の質疑応答があります。英語での質疑は大変で、今年は3つの質問に対して1勝2敗でした。英語で聞き取り、その場で回答するには、日頃からの勉強が必要です。

Abstractです。
53
ICDAS-II Implementation Study: Its Challenges in a Clinical Context in Japan

S. Sugiyama a, b, * , K. Takagi a, c , M. Hayashi dsdcss @ pastel.ocn.ne.jp
a The Japan Health Care Dental Association, b Sugiyama Dental Clinic, c Takagi Dental Office, d Department of Restorative Dentistry and Endodontology, Osaka University Graduate School of Dentistry, Japan

The purpose of this study was to identify possible challenges upon integration of ICDAS-II into clinical procedures. The survey was conducted in collaboration with five regional dental associations.Participants were requested to fill out the questionnaires, before the workshop on their current caries treatment and after the workshop on the ICDAS-II integrated caries treatment and management. Participation was voluntary, and of 1092 dental clinics in these five regions, 117 (10.7%) clinics participated. One clinician took charge of four workshops, and another one workshop.The workshop was 60 min long, and an exposition of ICDAS-II and actual examples of ICDAS-II integration were presented.From these questionnaires, we learnt that 7 (6.0%) clinics ‘Almost always take bitewing photos of patients between 5 and 20 years-old’, and 27 (23.1%) ‘Sometimes’; 14 (12.0%) ‘Always considerdrilling when there is radiolucency of any size in enamel’; and ‘Consider drilling when there is wide radiolucency in enamel’ 35 (29.9%). On preventive efficacy of brushing teeth with fluoride toothpaste twice a day over the long term, 6 (5.1%) answered ‘Almost none’ and 49 (41.9%) ‘About 10%’. 64 (54.7%) answered,  Would like to integrate ICDAS-II into daily clinical practice’, but along with concerns; 66 (56.4%) ‘ICDAS-II integrated diagnosis and treatment, to take effect, has to be covered by universal health insurance’; and 60 (51.3%) ‘Staff training is necessary’. Further, 53 (45.3%) replied, ‘Provision of health insurance points to ICDAS-II integrated clinical practice would lead to reduction of ‘drill and fill’ treatment.’ There are problems with the current caries treatment procedures and invasive treatment oriented insurance system in Japan, but many clinicians appreciate and are willing to learn and integrate ICDAS-II into caries management in daily practice.
This study was supported by The Japan Health Care Dental Association.


まだ、他にも報告があります。日本ヘルスケア歯科学会のHP

http://healthcare.gr.jp/?p=4062

こちらもご覧下さい。同行した麦さんによるORCAレポートと写真があります。

ICDASのHPが更新されました

2012年5月末にICDASのHPがリニューアルされました。
http://www.icdas.org/

新しいICDASのHP
今回、ICDASのユーザー申請をすると表示されるようになりました。
http://www.icdas.org/icdas-user-map


また、ダウンロードサイト
上の2つのファイルは、以前と変わりませんが、新たに最後のファイルが追加されました。115MBと大きなパワーポイントのファイルです。
ICDAS CRITERIA FOR DETECTING CORONAL CARIES Post Baltimore,2005
2005年のBaltimore会議で決まった内容のパワポイントです。
下記のようなスライドがあるのでダウンロードしてみてください。






2012年6月7日木曜日

NHKのブログ(6月4日放映)


http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/1000/122546.html

NHKの6月4日放映の取材がブログになっています。
ICDAS、日本ヘルスケア歯科学会、そしてフォトパネルも紹介されています。

2012年6月4日月曜日

NHKからICDASについて取材を受けました

2012年6月1日に口腔衛生学会の花田先生の紹介でNHKの生活情報部の米原さんが取材に来院されました。

6月4日の朝6時台と7時台のおはよう日本(ニュース)で放映されました。
フォトパネルと口腔内写真を患者さん説明に活用していること場面もあります。


You Tubeでは、


2102年11月9日(金曜)14時から17時には、日本歯科医学会総会で口腔衛生学会のシンポジウムが開催されます。
会場は、インテックス大阪です。(2つの会場がありますので、お間違えないように)

http://www.jads.jp/22ndGM/program/index.html

私は「ICDASを利用したカリエスマネジメント」で基調講演を行う予定です。3時間と時間がたっぷりありますので、多くの開業医の先生方が参加していただいて、盛り上げることができればと思っています。




2012年5月28日月曜日

IADRでICDASについてのファイル

2010年から2012年のIADR General Sessionについて、HPからICDASで検索してヒットしたものを整理してファイルにしました。
下記からダウンロードできます。



2012年4月15日日曜日

Use of radiographs in children

何才になったらエックス線検査を行うべきか?
どの程度の間隔で再検査するべきか?
この2つは、臨床で重要な事です。これについては、

EAPD guidelines for use of radiographs in children を参照して臨床で活用することができます。

http://www.eapd.gr/12A5AECC.en.aspx

ガイドラインのabstractから


Guidelines in dental radiology are designed to avoid unnecessary exposure to X-radiation and to identify individuals who may benefit from a radiographic examination. Every prescription of radiographs should be based on an evaluation of the individual patient benefit. 
Due to the relatively high frequency of caries among 5 year old children it is recommended to consider dental radiography for each child even without any visible caries or restorations. Furthermore, radiography should be considered at 8-9 years of age and then at 12-14, that is 1-2 years after eruption of premolars and second molars. Additional bitewing controls should be based on an overall assessment of the caries activity/risk. The high-risk patient should be examined radiographically annually, while a 2-3 years interval should be considered when caries activity/risk is low. 
Routine survey by radiographs, except for caries, has not been shown to provide sufficient information to be justified considering the balance between cost (radiation and resources) and benefit.
EAPD guidelines for use of radiographs in children Table 3より
I. ESPELID, I. MEJヒRE, K. WEERHEIJM


初回のバイトウイング撮影については、
・地域のう蝕有病者率などのデータ
・患者のう蝕経験
・口腔衛生の状態
・フッ化物の利用状況
・社会的生活背景
などを考慮して決定する、とあります。


NHS Scotland Childsmile



NHS scotlandのChildsmileプログラムのサイトです。


Childsmile – improving the oral health of children in Scotland

Childsmile is reducing inequalities in oral health and ensuring access to dental services for every child across the country.
単なる情報サイトではなくて一般の人(ピンク)、専門家(緑)に区分されて、わかりやすい動画も入れて解説があります。一般向けには、英語だけでなくて、ポルトガル語や中国語もあり、内容もとても読みやすい資料になっています。
先進国では、誰もがう蝕になる時代ではなくなり、社会格差とう蝕が関係する時代に、このようなプログラムを開発して実行することは、すばらしいと思います。日本も見習うべきですね。

2012年4月8日日曜日

IrelandのOral Health Services Research Centerのガイドライン

IrelandのOral Health Services Research Centerのガイドライン

・Fissure Sealants 2010年
Strategies to prevent dental caries in children and adolescents 2009年
Topical Fluorides 2008年
Oral Health Assessment 2012年


以上の4つが下記のサイトからPDFでダウンロードできます。


http://ohsrc.ucc.ie/html/guidelines.html

Non operative treatmentを知るためにぜひとも読んでおきたいガイドラインです。

ICDAS in the literature

ICDASに関しての文献は、ICDASのサイトにもありますが、このDundeeのサイトでは、最新のものもアップされています。

http://www.dundee.ac.uk/dhsru/publications/icdas/journal.htm#year2012

国別にも整理されていて、2009年以降、Brazilの文献数が多いです。
ちなみに、2012年のIADRとORCAはブラジルで開催です。

ORCA2012のサイトは、
http://www.orca2012.com/