2012年8月28日火曜日

Appropriate Caries Care for the 21st Century!

ICDASを取り入れた臨床についてのConference が2012年5月29日から31日まで、USAのフィラデルフィアにあるTemple Unversity で開催されました。その時の、ライブ映像と資料が公開されています。



ライブ映像とハンドアウト資料は、

写真はスライドショーになっています。
ライブ映像は、写真下のグリーンのボタンがあるところです。クリックしてから少し時間がかかるようです。高速バージョンをクリックします。それぞれが2時間ほどの映像になっていて、プレゼンターとスライドを見ることができます。

Pitts先生のICDASについてのプレゼンは、29日のAfternoon Session 2:45の2番目です。
ICDASについて最新の情報が20分程によくまとめられています。
なんとこの中で、日本ヘルスケア歯科学会の取り組みが紹介されています。

映像(自宅のモニターを録画したので画質がよくありませんが)


大きく見たい方は、

以下のように紹介されています。

You should know that practitioners in Japan, have adopted that framework and there is a group of practitioners in private practice who have got a very nice comprehensive system where ICDAS clinical visual and radiographs are at the core of what they do.
They use cariogram for risk assessment, a lot of patient-communication and behavior modification very happy patients, lots of health very productive, profitable practice.


このConferenceをもとにして、ICDASを取り入れたカリエスマネジメントの本が来年発刊されるのではないかと思います。

30日のAfternoon SessionのSvante Twentmanのプレゼンは、Caries Risk Assessment についてでとてもよい内容だと思います。

それにしてもこの場に、日本人が一人もいないのが残念です。

2012年8月26日日曜日

「 ICDASⅡ 」は「 ICDAS 」へ 2012 ORCA参加報告

2012年のORCAは、6月にブラジル、リオデジャネイロ近郊の Cabo Frio(リオからバスで3時間のリゾート地)で開催されました。
今年も、昨年同様に、N.Pitts 先生とICDASに関して話をする機会を得ました。

Cabo Frio の学会開催のホテルで

ICDASの表記が「ICDASⅡ」から「ICDAS」となった。

ICDASは当初、「ICDAS」でスタートしその後コードの変更により「ICDASⅡ」にバージョンアップしていましたが、今後は変更しないと決定したので、バージョンアップの途中のイメージと取られるのを避けるために、今後は「ICDAS」と表記することになりました。


ICDASの臨床での導入状況について

UKでは、導入に向けて準備をしているが臨床評価が必要で、その作業を進めているので、結果が出るまで数年かかりそう。メキシコ、コロンビアが歯科医師会と大学が連携して積極的で、導入に向けて動いている。インド、中国もそれに続いている。

・来年、ICDASについて臨床的な本の発行を予定している。


・日本ヘルスケア歯科学会の活動を報告

私からは、この1年間のヘルスケアでの活動状況やNHKで取り上げられたことも報告しました。

・ポスター発表

2011年秋に5つの歯科医師会の協力をいただいて実施した「日本の一般開業医へICDASを取り入れたカリエスマネジメント導入の問題点」についての調査結果をポスター発表しました。


ポスターディカッションに質問にきてくれた日系ブラジル人歯科医師のC. Murakami
先生です。彼女は、サンパウロ大学出身の小児歯科専門医で、日本に来日しアメリカンスクールに通い、日本で矯正治療を受けた経験があるそうです。
2011年にはCaries Res. にもErosionについての研究を書いています。



とても優秀な先生で、帰りのバスでもブラジルの歯科事情やお土産についていろいろと教えて頂きました。(会話は英語です)


ORCAでは、ポスター発表すべてについて、2分間のプレゼンと4分間の質疑応答があります。英語での質疑は大変で、今年は3つの質問に対して1勝2敗でした。英語で聞き取り、その場で回答するには、日頃からの勉強が必要です。

Abstractです。
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ICDAS-II Implementation Study: Its Challenges in a Clinical Context in Japan

S. Sugiyama a, b, * , K. Takagi a, c , M. Hayashi dsdcss @ pastel.ocn.ne.jp
a The Japan Health Care Dental Association, b Sugiyama Dental Clinic, c Takagi Dental Office, d Department of Restorative Dentistry and Endodontology, Osaka University Graduate School of Dentistry, Japan

The purpose of this study was to identify possible challenges upon integration of ICDAS-II into clinical procedures. The survey was conducted in collaboration with five regional dental associations.Participants were requested to fill out the questionnaires, before the workshop on their current caries treatment and after the workshop on the ICDAS-II integrated caries treatment and management. Participation was voluntary, and of 1092 dental clinics in these five regions, 117 (10.7%) clinics participated. One clinician took charge of four workshops, and another one workshop.The workshop was 60 min long, and an exposition of ICDAS-II and actual examples of ICDAS-II integration were presented.From these questionnaires, we learnt that 7 (6.0%) clinics ‘Almost always take bitewing photos of patients between 5 and 20 years-old’, and 27 (23.1%) ‘Sometimes’; 14 (12.0%) ‘Always considerdrilling when there is radiolucency of any size in enamel’; and ‘Consider drilling when there is wide radiolucency in enamel’ 35 (29.9%). On preventive efficacy of brushing teeth with fluoride toothpaste twice a day over the long term, 6 (5.1%) answered ‘Almost none’ and 49 (41.9%) ‘About 10%’. 64 (54.7%) answered,  Would like to integrate ICDAS-II into daily clinical practice’, but along with concerns; 66 (56.4%) ‘ICDAS-II integrated diagnosis and treatment, to take effect, has to be covered by universal health insurance’; and 60 (51.3%) ‘Staff training is necessary’. Further, 53 (45.3%) replied, ‘Provision of health insurance points to ICDAS-II integrated clinical practice would lead to reduction of ‘drill and fill’ treatment.’ There are problems with the current caries treatment procedures and invasive treatment oriented insurance system in Japan, but many clinicians appreciate and are willing to learn and integrate ICDAS-II into caries management in daily practice.
This study was supported by The Japan Health Care Dental Association.


まだ、他にも報告があります。日本ヘルスケア歯科学会のHP

http://healthcare.gr.jp/?p=4062

こちらもご覧下さい。同行した麦さんによるORCAレポートと写真があります。

ICDASのHPが更新されました

2012年5月末にICDASのHPがリニューアルされました。
http://www.icdas.org/

新しいICDASのHP
今回、ICDASのユーザー申請をすると表示されるようになりました。
http://www.icdas.org/icdas-user-map


また、ダウンロードサイト
上の2つのファイルは、以前と変わりませんが、新たに最後のファイルが追加されました。115MBと大きなパワーポイントのファイルです。
ICDAS CRITERIA FOR DETECTING CORONAL CARIES Post Baltimore,2005
2005年のBaltimore会議で決まった内容のパワポイントです。
下記のようなスライドがあるのでダウンロードしてみてください。