2011年11月27日日曜日

ICDAS記録チャート(ICDAS)

以前にICDASのサイトからダウンロードしたものですが、現在は見あたりません。
下記からダウンロードできます。
http://sdcss.p1.bindsite.jp/

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ICDAS記録チャート(大西歯科)

大西歯科作成のICDAS記録チャートです。
下記のサイトからダウンロードしてください。

http://sdcss.p1.bindsite.jp/

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ICDAS記録チャート(たかぎ歯科)

たかぎ歯科作成のICDAS記録チャートです。
下記のサイトからダウンロードしてください。


http://sdcss.p1.bindsite.jp/

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2011年11月23日水曜日

ICDAS記録チャート(杉山歯科)

杉山歯科で現在(2011年11月)使用している、ICDAS、XR、カリエスリスクなどを記録するチャートです。
下記のサイトからダウンロードしてください。

http://sdcss.p1.bindsite.jp/


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カリエスマネジメントを動画で解説

カリエスマネジメントを動画で解説
2011年11月に千葉市歯科医師会で講演した録画ビデオです。

大きく見た方はYouTubeへ
http://www.youtube.com/watch?v=xHEZSgk2fT8


ICDASを臨床に導入するメリットを動画で解説

ICDASを臨床に導入するメリット
2011年11月に千葉市で講演した録画ビデオです。


大きく見たい方はYouTubeへ
http://www.youtube.com/watch?v=JaJBluGp3Ys

XRを動画で解説

エックス線診査コードXRを動画で解説しています。
2011年11月に千葉市で行った講演ときの録画です。

拡大して見たい方は、YouTubeへ
http://www.youtube.com/watch?v=jF7BnOKg93U

ICDASⅡのコードを動画で解説

ICDASⅡのコード解説の動画です。
2011年11月に千葉市で講演したときのものです。約6分間です。


大きくして見たい方は、
YouTubeへ


スライドで使用している写真は、このブログと同じです。


2011年11月6日日曜日

ICDASの理念

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ICDASは、歯学教育、一般臨床、疫学・公衆衛生、臨床研究で共通に使うシステムです。
ICDASは、臨床、公衆衛生のどちらにおいても、適切な診断、予後判断、う蝕マネジメントのための質の高い情報を提供します
ICDASは、長期的な健康を目的としたう蝕マネジメントの提供を可能にします。



・The ICDAS is a clinical visual scoring system for use in dental education, clinical practice, research and epidemiology

・The ICDAS is designed to lead to better-quarity information to inform decisions about appropriate diagnosis, prognosis, and clinical management at both the individual and public health

・The ICDAS provides a framework to support and enable personalized comprehensive caries management for improved long-term health outcomes


Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries, N.Pitts, p18

エックス線診査コード XR

ICDASは歯面の視診診査コードですが、臨床ではエックス線による診査も重要です。
エックス線の診査コードは、「Dental Caries 」に下記のように書かれています。
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この区分では、R0からR4の区分に加えて括弧で「3」がR2とR3の間に書かれています。
日本ヘルスケア歯科学会コアメンバーによる協議で、この「3」を取り入れた区分が臨床的に使いやすいので、0から5までの6段階で表記する診査コード「XR」をエックス線診査コードとして決定しました。
この区分については、出典と改変したことを明記しています。

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実際のエックス線症例を提示しました。

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ICDAS 歯面診査

ICDASの診査を行う場合に大事なことは、診査前の歯面清掃です。
初期う蝕病変は、歯面の微細な変化ですので、プラークを歯ブラシ、フロス等で十分に除去して診査する必要があります。
歯ブラシ、フロス等で除去できない場合は、PMTC用の機材で歯面を傷つけないようにきれいにすることが必要です。

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ICDAS コードの表記

ICDASコードは正式には2桁で表します
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ICDAS Code0

ICDASコード0
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う蝕の証拠はない(5秒間の持続的なエアー乾燥後にエナメル質の透明性に変化が「ない」か「疑わしい」)。
エナメル質形成不全等の発育障害、歯のフッ素症、歯の磨耗(咬・磨耗、摩滅)などのほか外因性/内因性の着色は健全とみなす。
変色した裂溝が複数存在する歯面については、他の小窩裂溝にも同様の状態が認められ、う蝕よりもむしろ着色を招く飲食(例:頻繁にお茶を飲む習慣)によって説明できる場合には健全と判定する。
修復物辺縁の着色がう蝕の徴候とかかわりない場合、非う蝕性の0.5ミリ以下の辺縁の欠損と同様にコード0とする。
このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。



ICDAS Code1

ICDAS コード1
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コード1は、肉眼で見つけることができる最初期のう蝕の徴候を表す。
この病変の脱灰のレベルは、歯の表面から十分なエアー乾燥によって水分を取り除いたときに、光学特性が変わり不透明になって見つけることができるが、湿潤状態では正常なエナメル質と区別しにくい病変である。
小窩裂溝では、乾燥しなくても着色のために容易に見つけることができる。この小窩裂溝の変色は、お茶やコーヒーによる小窩裂溝の着色(コード0)と似ているが、非う蝕性のものはほとんどの小窩裂溝に対称性に認められる傾向がある。

このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。



ICDAS Code2

ICDAS コード2
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エナメル質の病変から、さらに脱灰が進むと光学特性がもう一段変化する。この段階の脱灰病変は、歯が湿ったままでも目視できる。
湿潤状態で (i)う蝕による不透明性(白斑)、かつ/または(ii)う蝕によって褐色に変色し、自然な裂溝/くぼみよりも大きく、正常なエナメル質の臨床的所見とは異なる(注:乾燥した状態においても、病変部は依然として肉眼的に観察される)。
コード2病変の識別に、エアー乾燥は必要ないが、歯の表面の水分を除去すると、コード2病変(エナメル表面の破壊されていない)とコード3病変(限局的にエナメル質が破壊されている)を肉眼的に明瞭に識別することができる。


このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。



ICDAS Code3

ICDAS コード3
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この段階になるとエナメル質の脱灰が進み、表層の破壊が始まり、不連続な表面が見える。
湿潤状態で、う蝕による不透明性(白斑病変)かつ/または、褐色の変色が認められ、自然な裂溝/くぼみよりも大きく、健全なエナメル質の臨床的所見とは異なる。約5秒間乾燥させた場合に、小窩裂溝の入口あるいは内部における脱灰(不透明な白色、褐色または濃い褐色の壁)が肉眼的に観察される。
エナメル質の破壊によって小窩裂溝は正常なものよりも著しく不自然に大きい可能性があるが、う窩あるいは不連続部分の壁面や底面に象牙質は観察されない
確信できない場合、あるいは視診による評価を確定する場合、明らかにエナメル質に限局しているう窩の存在を画定するため、先端が球状のプローブを慎重に歯面に用いてう窩を確認する。
プロープの球状先端部を小窩/裂溝に沿って滑らせて診査し、エナメル質のう窩/不連続部分にプローブの先端が入り込んだ場合、限局性の不連続部分が検出される。象牙質が見える場合にはコード5とする。また、修復歯の修復物辺縁に不透明あるいは脱灰と矛盾しない着色を伴う0.5ミリ以下のギャップがある場合はコード3とする。



このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。

ICDAS Code4

ICDSAS コード4
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これはコード3よりも組織学的に進行した病変だが、二つのコードの病変の深さには若
干の重なりがある。
コード4の病変では、象牙質の変色が健全エナメル質を透過して暗い陰影として認められる。健全エナメル質は、限局性の崩壊(象牙質は露出していないが、表面における連続性が喪失している)の徴侯を示している場合と示していない場合がある。
歯が湿潤状態にある場合、陰影は灰色、青色または褐色の色調で、はっきりと分かる。
アマルガム修復歯では、修復物とう蝕象牙質の陰影を区別しにくい。
コード4病変は、う蝕が生じた歯面においてのみ記録される。病変が咬合面にあるときに大きな隣接面の病変と、稀に混同することがあるかもしれない。また、う蝕が咬合面の裂溝にない場合でも、咬合面エナメル質を透過して陰影が認められることがある。しかし、その歯面にう蝕を示す証拠がない場合には、その歯面はコード0とする。エナメル質の内側からの陰影が咬合面から観察されても、そこにう蝕がないときはコード4とは記録しない。

このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。

ICDAS Code5

ICDAS コード5
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さらにう蝕が進むと、エナメル質の内部にう窩が形成され、下部にある象牙質が露出する。このコード5の病変は、下部の象牙質が露出して不透明(白色)になり、あるいは変色したエナメル質によってう窩と判別できる。歯が湿ったように見える場合は、エナメル質を通して象牙質の暗さが見えているのだろう。5秒間乾燥すると、歯の表面が失われた証拠が、明らかな窩洞となって現れる。
小窩裂溝には、裂溝入り口に脱灰の視覚的証拠(不透明(白色)、褐色または濃い褐色の壁面)があって、象牙質が露出している。
コード5病変は、歯の表面の半分以下である。象牙質に及ぶう窩の形成が明らかな場合、その存在を確認する目的で先端が球状のプローブで確認することができる。
球状先端部を問題の小窩裂溝に沿ってスライドさせ、う窩の開口部にプローブの球状先端部が入り込んだ場合、あるいは診査者が窩底に象牙質があると判断した場合に、象牙質のう窩が検出されたとする(小窩裂溝のエナメル質の厚さは0.5-1.0ミリである。ただし、深部歯髄象牙質のプロービングをしてはならない。修復歯では、修復物辺縁と歯のギャップが0.5ミリより大きいときにコード5とするが、そこには象牙質が露出するだろう。

このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。

ICDAS Code6

ICDAS コード6
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少なくとも歯の半分の表面がう窩となり象牙質が露出したものは、コード6となる。
歯質の明らかな喪失があり、う窩は深くかつ広く、壁面と窩底には象牙質が明瞭に観察される。辺縁隆線は存在する場合と存在しない場合がある。


このコード解説は、「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」から日本ヘルスケア歯科学会が翻訳要約したものです。

2011年11月3日木曜日

う蝕マネジメント

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「ICDASが可能にする患者中心のう蝕マネジメント」この図は、N.B.Pitts先生編の「Detection, Assessment, Diagnosis and Monitoring of Caries」の表紙になっています。
この図は本当によく出来ています。一見複雑そうですが、ひとつの項目ごとによく見て下さい。新しいう蝕のマネジメントが実によく整理されていることがよくわかります。
「統合」と訳している部分は英語では「Synthesis」という言葉で書かれています。

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ICDAS Code、エックス線診査コードやカリエスリスクなどから機械的に診断するのではなく、知識と臨床経験や患者さんと相談して歯科医の頭で考えることが大事(図中の写真のとおり)であると、2011年のORCAで会ったときPitts先生は説明してくれました。

また、図の右側にある矢印、これを行うにはメンテナンスシステムが医院に必要です。このような体制を整えることが「う蝕マネジメント」を成功させる「要」と思うのですが、Pitts先生も「まさに、そのとおり」と同意してくれました。

オレンジの枠にある「活動性」についてですが、これについての確固たるエビデンスはまだ確立していないようです。私たち臨床医は、メンテナンスシステムがあれば、活動性については、時間の経過の中で病変の変化の有無を診査することができるので、あまり重要な診査項目とは思っていません。大事なのは、ICDASの視診Code、定期的なエックス線撮影、そしてリスクアセスメントです。